問題があります@佐野洋子
- 作者: 佐野洋子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/07/11
- メディア: 単行本
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表紙がかわいかったのと題名がおかしかったのとやたら平積みだったので買ってみたエッセイ。「りっぱな犬になるほうほう」の人かと思ってたら人違いでした。読みだして、何者!?と思ったり。(「百万回しんだ猫」を書いた人=すごい昔の名作だとおもっていたら確かに1936年の戦時中の生まれの児童作家さんである)こう、皮肉も面白いな〜、というのと、様々なテーマのエッセイが面白いな興味深いなのエッセイでした。
女性のエッセイについては好き嫌いがばっくり別れるので、冒険しないようにしてる。自分にとっての楽しいことをしきつめて書いてるタイプのは面白ければまあOKなのですが、「私!私!私の生き方!!」てのをむんむん感じるのは苦手なんだ。最も巷のみんなも面白さとはかりにかけて読んでるのだと想像はするけど、私の場合は後者の針がふりきれてるのであんまり・・・。
スポーツ選手とかの自叙伝とかは好きなのにな。佐野さんのエッセイだって十二分に佐野さんの生き方や考え方が伝わってくるわけだけども・・・なんだろ違いは・・・。「主人公、自分!!」的な匂いはしないからかなあ
「私の生き方」ではなくて「自分の視点→テーマ」を押し付けじゃなくて、ウィットにとんだ文章でかいてあるとこが好きなのかな。エッセイの基本ときいたけど(中学の授業で)、それでかつ面白いって、実はとっても難しそう。ああ枕草子が好きって書いてあったけど、それこそが枕草子ということか。
「ふむ。面白いな。私はそんな風に思ったことはないけど、でもへええ!!」とタイプの違う私にも思わせるなんだか面白いエッセイでした。おすすめ。