ヨリックの饗宴@五條瑛

ヨリックの饗宴

ヨリックの饗宴

帯のあおり文句。「ハムレットの登場人物になぞらえられた人々が長年にわたって隠し続けてきた日本政府の機密とは何か?大物政治家や、アメリカを巻き込んだ熾烈な諜報戦が始まった!」書評や感想を一切読まないで、本作を読むのがおすすめです。知らないで読みすすめてこそ、動揺の渦の中、踊れると思うのです。なので、以下の感想は読書後の人に向けて。未読の方は読まないほうがよいと思います。


私は途中からときめき死ぬかと思った。私だけですか。展開が上手すぎるよ。ふじょし向けなのが五条先生にすまない。ごめんなさい。だって。。。私は素直なたちです。なので素直に読み進めていったら・・・・雲行きが・・面白いほうにあやしくなっていったのでした。私はあれなせいで必要以上に心拍数が上がったけどたぶんふつーの人が読んでも面白い展開だと思う。
まずはじめは、甥と姪をしんそこ大事にかわいがってる主人公がほほえましくてさー。五條さんの描くそういう主人公がとても好きです。(熱氷とかね)彼らはいつもそうだけど、感動薄めで冷静そうなふりして、実は誰より感情の生き物なところとか好きです。いい年してる男のほうがかわいくて好きです。小さきものをすごく大事にかわいがるとことか、そんな意外にまっとうなとことか好きです。
・あれほど悪者だと思った兄貴も好きかも。ていうかやっぱり好きだ。まけた。。
・「どっちもいい加減にしろ!」ほんとに。
・パスワード
・裕之にも渡す気はない(おとなげな!)
あー誰が(何が)一番か分からないけど好きかも。すきー。すきだー。皆は誰が好きー?とかで普通に盛り上がってみたい。今なら多数派に入れる気がする!子供VS父もわりと好きですよ。兄弟には負けた。ごめん好きです。甥&叔父は今回負けちゃうと思います。しかたないよー。
複数の視点から畳み掛ける展開と謎と暗躍は『スリーウェイワルツ』、人物の配置は少しだけ『熱氷』、物語の収束のイメージは『スノウ・グッピー』。私はどれも大好きなのですごく面白かったです。こうしてみると五條さんの作品は読みきりとシリーズものですごく違うなあと思った。(面白いのは一緒)。
あ。でも共通点みつけた。主人公が、モラルも常識もない人達にもってもてなとこ。ううーん。某兄貴がやっぱり好きだ。あの和久田一族が好きですよ。