スリーウェイ・ワルツ@五條瑛

スリーウェイ・ワルツ

スリーウェイ・ワルツ

大型旅客機の墜落から16年後の夏、大惨事の背後に隠された謀略の存在が浮上。北朝鮮工作員「由沙」が東京に現れる。彼女をめぐり、そして墜落で母を失った遺児、恭介をめぐって、防衛庁・米軍・北朝鮮・正体不明の男達の謀略戦、スリー・ウェイ・ワルツが始まった。

面白かったです。エディ話かと思って興味なかったのですが、五條瑛さんの小説は、萌え抜きで普通に面白いのを忘れていました。主人公は由沙と恭介。由沙ねーさんは、強くてきれいで恐ろしいです。声はしたったらずで小柄の美人なのに、表現が全て、「なんて強そうな女だ」とか「すっげぇ口の悪そうなババアでさあ、超怖いんだ」とか。恭介、そして由沙をめぐっていろんな人が暗躍しますが、このパーティーを最後まで踊りつつけていられるのは誰か。おすすめです。

では、本編からはずれた感想を。由沙とエディは同じぐらい頭が切れると評判らしいです。この話では由沙が最強だと思いますが、エディもたぶんそこそこ美味しいトコもっていってると思います。(ストーリーではなく謀略戦において)エディが悔しそうな顔とかしたの見たこと無い。以下エディの部下紹介。

日系3世のタキ・・・優秀なる直属の部下。いつでも冷静で丁寧語ですが、エディとはかなりウィットに飛んだ会話を繰り広げる。いい性格してます。

新人候補のショーン・・・ハーフの若者。若い。恭介から情報を引き出すために近づいて仲良くなる。無邪気にどんどん自分と仲良くなってくる恭介に彼はどうでるのか?エディがまたひっかけてるわーと思いました。。坂下も若いときにひっかけられたらしいのでいったいどんな感じだったんだろうー。知りたい。エディの部下ってみんな基本的にエディをすごく意識してるのね。タキからは感じませんが(でもきっとあるんだろうけど)、葉山や坂下からはすごく感じます。どう現れるかは全然別だが。坂下より葉山の方がめちゃくちゃエディコンプレックスですよね。ははは。

髪の長いアナリスト・・・つまり葉山。鉱物シリーズ本編は、コンプレックス全開の葉山氏視点なため、気が付かないですが、彼は実はわりと優秀なアナリストですね。他人視点(洪、池上、エディ)が読める番外シリーズだと葉山は「けっこうやるな」というポジションにいるのが分かります。とはいっても、葉山は葉山。