重力ピエロ@井坂幸太郎

重力ピエロ

重力ピエロ

帯より「連続放火事件の現場に残された謎のグラフィックアート。その謎をめぐって動くある兄弟の物語。」ここ最近の連続放火事件にはルールがある。現場のそばには必ずあるグラフィックアートが残されている。落書きを消す仕事をしている弟と、遺伝子屋の兄が謎解きにはまっています。ミステリーの方の結末についての感想を言うと、ネタバレするのでだまっています。

仲のよい兄弟の話。レイプ事件の結果として生まれた弟の春は性的なるものを憎む。でも、ガンで入院中の父も死んだ美人の母も含め、兄の自分も弟が好きだ。なんか楽しく痛快な仲のよい家庭のお話。彼らの痛快な会話が感じよくて好きだ。

別な感想をいうと。ええと、いいよね。おにいちゃんこでさ。笑私もこのお話は現実味がどうこうじゃなくて、いいと思います。「重力ピエロ」のタイトルにふさわしい、重力から浮いてる感じがほのかに感じられるところも大事なトコかと。ノートにみっしり書いてるところとか、最後にいいなと思いました。はは。気が付いたら伏線でちゃんと落ちてて笑いました。

涙ぐみそうになりつつも痛快で笑った。浮いててよいかと。