李歐再読(2003)

李歐 (講談社文庫)

李歐 (講談社文庫)

昔、徹夜で読んだ李歐を電車で再読。ネタバレです。

・・・・・。

原口登場数ページでかなり動揺。ええ!?そんなことしてたっけ。当時は同性とどうのこうのな世界や描写から遠ざかっていたので、私が理解しなかっただけらしい。そうか。刑務所だもんな。。。一緒に温泉入ってるシーンが一番キワドイ!と思いましたが(心情的には今でもそうですが)身体的にはそれどころじゃなかったですね。指かむなよーう。李歐よりも原口とのほうがセクシャルな感じしますよね。と再読して気が付いた。

あ。「李歐」(作品名)はどんなに激しく一目ぼれでも激しい執着でも、セクシャルでも、ほもだとかは全然おもってないですから。そゆのじゃなくてなんか強い感情で。いや、思ってるから動揺してんのか?最後のシーンは(ベッドでごろごろするやつ)は、ほんとによかったーーとしみじみほっとしながら満ち足りた気分で読みました。ココロの端で「・・・・」とも思いましたが、いいんです、奴らはきっとあれでいいんです。

「李歐」は高村薫作品で、唯一、ゆったり読み返す気分になれる作品です。他のは悲しみとか胸の痛みを覚悟しないと読めないのです。予想以上の親密さ(色々と。色々と。)だったけど、やはり「わーい。ほも!」という簡単な萌えではすまないものをしみじみ感じて、とても重厚で美しい作品でした。やっぱり大好きだ。

「李歐、君は大陸の覇者となれ・・」という本の帯が好きでした。李歐の「惚れた?」よりも一彰のその独白のがツボです。それで買ったからなー。