へルタースケルター@岡崎京子
- 作者: 岡崎京子
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2003/04/08
- メディア: コミック
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朝の電車で一気に読んだ。いいなと思った。いい作品だと思った。私は幸せな話が好きなのでこういうの普段は全然読まないのですが、でもよかったです。面白いとか面白くないとかでなくてなんだか愕然としました。(あ。でもそれを面白いっていうのか)
あるシーンがとても恐ろしかったです。どうしようもなく救われないのですが色んな意味でぞっとして、どうしようもない気になりました。
りりこと異なり生まれながらに美しい若いモデルである「こずえ」が、りりこの秘密を知った時の、反応が。美しくプライドも高く心も強い彼女は、しょせん人間の美醜は皮一枚ということを悟っていて、その秘密を人に言うことはないかわりに、さらりとりりこを哀れむ(ばかみたいと言う)のです。
しかし彼女のそういう強く美しい心もその皮膚一枚から出来ているのだっていう。なんかその一文がざっくりえぐります。問答無用の説得力だと思った。
なんというか人間の世界はなんて救われなく酷くできてるんだろいうというのをばしっとたたきつけられた気がしたです。りりこの肉体がどんどんくずれていく描写は不快でも嫌でもなかったのですがこのこずえのシーンが何よりも救いがなくて怖かったです。私には。
ラストは、うれしかった・・というかびっくりしたけど、私は嬉しかったかな・・。あーでも感想うまくいえないです。興味ある方は是非よむといいです。