失はれる物語@乙一

失はれる物語 (角川文庫)

失はれる物語 (角川文庫)

短編8編。こちらの方が初期の作品集に近いのかも。人が死ぬことも殺人もあるけれど、さらに切なくあたたかい話風が多いと思う。
王道だ・・!と思いながらまっとうに切なくてぐっときたのが「Calling you」。短編どれも面白い(読書中に夢中)だと思うけど、私は読後にやりとできる「手を握る泥棒の物語」が好きです。ちょっとだめそうな青年が叔母のバックから金を盗もうと旅館による忍び込んで、壁に穴あけて盗み出そうとするんだけど、事態が思わぬ展開に・・・というお話。なんかかわいかった(そればっかりだな)